今日(2023年10月31日)、東海道新幹線の車内ワゴン販売が終了するとニュースが流れていました。それで、備忘6jpが中学1年生の時(40年以上前)に新幹線の車内販売で食べたサンドウィッチがとても美味しく、それを伝えた際の母の顔を思い出したので、その備忘6です。
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背景
今日(2023年10月31日)、東海道新幹線の車内ワゴン販売が終了するとニュースが流れていました。JR東海の公式ホームページ「車内販売のご案内」には販売終了の記載は有りませんが、明日(2023年11月1日)になると記載が変更になるのでしょうね。
ニュース映像では多くの方々が新幹線の車内販売の思い出を語られていました。それで、備忘6jpが子供の頃に新幹線の車内販売で食したサンドウィッチがすごく美味しかったことを思い出しました。
夏の高校野球観戦
備忘6jpが子供頃の夏休みは母の実家に行き数週間過ごすのが常でした。
中学1年生の時に例年通り母の実家(広島県)に行き数週間を過ごしました。
その帰りに新幹線で神奈川県へ帰る際に家族と別れ一人で新大阪で途中下車し、阪神甲子園球場で開催されている高校野球を見に行くこととしました。この頃は野球好きで甲子園での高校野球が憧れであったのと、一人で関西で行動するのは初めてでワクワクしていたことを覚えています。
乗車券は広島市内から東京23区内まで購入し途中下車しました。新幹線特急券は途中下車が出来ないので、新幹線特急券を購入するために母から五千円札を渡されました。これを落としたら帰れなくなるので、五千円札を4つ折りにして、財布とは別にジーパンの後ろポケットに入れました。
当時の国鉄で新大阪駅から大阪駅まで乗り、阪神電車で梅田駅から甲子園駅に向かいました。40年以上前ですのでインターネットもスマホも無く、初めての大阪を路線図や案内図を見ながら一人で行った訳です。
中学1年生にとっては大冒険で、ドキドキしながら阪神甲子園球場に着きました。
すぐに外野自由席に向かったところ、この日の高校野球は関西圏の2~3校が出ていて満員でしたが何とか席に座れました。
憧れの高校野球を観戦でき、甲子園名物の「かちわり氷」を飲んで大満足しました。
五千円札を紛失
甲子園球場の外野自由席で1試合強を観戦したところで帰る予定の時間になりました。
そこで球場外でジーパンの後ろポケットを確認したところ、なんと4つ折りにして入れたはずの5千円札がありません。周りを見てもあるはずもなく、どこで落としたのかさえも分かりません。
そうは言っても座っていた外野席自由席に戻り、付近の方々に「ここに5千円落ちてませんでしたか?家に帰るための新幹線代なんです。」と聞きましたが、どなたからも返事はありませんでした。
40年以上前なので決済手段は現金のみです。そして知り合いがまったくいない大阪に一人でお金が足りなくなったわけで、途方に暮れました。
財布には硬貨が入っていたので、それで公衆電話から自宅へ電話しました。時間的には母は広島から自宅に着いた直後であったはずです。
硬貨で1,000円程度は持っている旨を母に話すと、それで新大阪駅に行き駅員さんに相談しろとのことでした。
どうなるか分からない不安を抱えたまま新大阪駅に向かいました。そして新幹線の改札にいる駅員さんに経緯を話すと新幹線の事務室に行きなさいとのことでした。
そして事務室でも経緯を話すと駅員さんは自宅の母へ電話かけ、自宅そばの緑の窓口がある駅で新幹線特急券代を払うように話をされていました。
1時間くらいは過ぎた後に支払いがあった旨の連絡がありました。ようやく駅員さんから「もう大丈夫だよ。」と言われた瞬間に涙が溢れて止まりませんでした。それまで張りつめていた気持ちが解けたのだと思います。
そして、特急料金は支払い済である旨が記載された紙が入った封筒を頂きました。そして駅員さんは乗車する新幹線と指定席を母へ連絡し、母が新横浜駅まで迎えに来てくれると教えてくれました。とても優しい駅員さんでした。
サンドイッチ
当時は車掌さんによる切符の検札がありましたが、切符では無く封筒を手渡すのが周りの方がいらっしゃるので恥ずかしかったのを覚えています。
そして検札も終わり緊張が解け、とても腹が減ったことに気付きました。そう言えば広島駅から新大阪駅間の新幹線の車内で母と一緒に食事をしてから「かちわり氷」しか食べてません。
硬貨の残りを確認すると500円程度は残っていたので、車内販売でサンドイッチを買いました。
そのサンドウィッチは言葉で言い表せないくらい美味しく、お金を落とした自分がこんな美味しいものを食べて良いのだろうかと強く感じ、また少し涙が出ました。
新横浜駅
その後、新横浜駅の新幹線フォームへ降りたところで母と会いました。母は心配そうな顔をしていましたが、怒ることもありませんでした。母は何か食べたのかと聞いてきたので、車内でサンドイッチを食べとても美味しかったとわざと明るく話しました。それを聞きようやく母も安心した様子で、一緒に自宅への帰途に着きました。
おわりに
数年前に母は亡くなりましたが、今回の車内販売が終了するニュースを見てサンドイッチがとても美味しかったことだけ無く、安堵した母の顔を思いだしました。
車内販売を担当されていた方々、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。