前回2022年2月に互換バッテリーに交換した「デル(Dell) Inspiron 13 7373」ですが、再びバッテリーが寿命を迎えました。再度、同じ互換バッテリー(F62G0)を購入しDIYで交換したのですが、今回は電源が入らない状態から始まり、BitLocker回復キーの無限ループやBIOS設定の問題が発生し、その対策を行った際の備忘録です。
【購入】
楽天市場で前回と同じ互換バッテリー「WorldPlus 互換バッテリー デル Dell Inspiron 13 - 5370 7370 7380 7373 / Vostro 13 5370 交換用 F62G0」を購入しました。
【交換作業】
裏蓋のネジを10箇所外し、古いバッテリーを取り外して新しいバッテリーへ交換しました。ここまでは前回の交換時と同じ手順(前回(2022年2月)の記事)で非常にスムーズでした。

【トラブルと対策内容】
しかしバッテリー交換が終わり、いざ電源ボタンを押しても本体が全く反応しなくなりました。作業時にどこか基板を傷つけたり、ハード的な故障を誘発してしまったりしたのかと、反省することしきりでした。
もう半分は諦めモードに入り、新しいパソコンを購入しようかとまで考えていたのですが、直前にAI「Gemini」の有償サービスを契約したばかりだったことを思い出し、ダメ元で相談してみました。すると、Geminiは自信たっぷりに対策を提示してくれました。半信半疑のまま指示通りに進めたところ、次々に巻き起こるトラブルを無事解決することができたのです。
□ 放電(ハードリセット)
一度接続した新しい互換バッテリーのケーブルを基板から外し、ACアダプタも抜いた状態で、電源ボタンを30秒間長押しして内部の残留電荷を逃がす「放電(ハードリセット)」を実施しました。その後、ACアダプタのみを繋いで電源を入れたところ、信じられないことに電源が入るようになりました。
Geminiの解説によると、「完全にシャットダウンせずスリープ状態のままバッテリーを外してしまったため、マザーボードの安全装置が働いていた」のが原因でした。
□ 起動ドライブ設定
電源が入って一安心したのも束の間、画面には「No bootable devices were found!」というエラーが表示されました。対処方法が分からないため再びGeminiに確認し、以下の手順で設定を行い無事にSSDから読み込めるようになりました。
- BIOSの「System Information」を開き、M.2 SSD自体が物理的に認識されていることを確認。
- BIOSの「Boot Sequence」メニューから「Add Boot Option」を開き、ファイル選択画面から
EFI>Microsoft>Boot>bootmgfw.efiを指定して、起動項目に「Windows」という名前を手動で作成・追加。
Geminiの解説によると、放電作業を行った際にBIOSの設定が工場出荷状態にリセットされ、SSD内のWindows起動経路(ブートローダー)をシステムが見失っていたのが原因でした。
□ BitLocker回復キー設定
手動設定した起動ドライブからWindowsを立ち上げようとすると、今度は青い画面(ブルースクリーン)が現れ、「BitLocker 回復キー」の入力を求められました。これも指示通りにスマートフォンのブラウザからMicrosoftアカウントにログインし、画面に示されている「回復キー ID」と一致する48桁の回復キーを探し出して入力し、なんとか突破しました。

Geminiの解説によると、BIOSが初期化されたことで、セキュリティチップ(TPM)がPCの構成変更や不正なアクセスを警戒し、自動的にドライブにロックをかけたのが原因でした。
□ 時計リセット
ここまでの復旧作業は、原因を切り分けるためにACアダプタのみを繋いだ状態で行っていました。Windowsが正常に起動することを確認できたため、一度シャットダウンし、外していた新しい互換バッテリーのケーブルをマザーボードにしっかりと接続し直して再起動しました。すると画面に「Time-of-day not set」という時計未設定の警告が出ました。これも指示に従い、BIOSの「Date/Time」設定画面を開いて現在時刻を正確に修正しました。

Geminiの解説によると、バッテリーを再接続する過程で一度完全に通電が途切れたため、マザーボードの内蔵時計がリセットされてしまったのが原因でした。
□ 停止コード INACCESSIBLE_BOOT_DEVICEからの回復
時計を設定し直してOSを起動しようとすると、今度はWindowsがクラッシュして「停止コード:INACCESSIBLE_BOOT_DEVICE」が発生。さらに再起動がかかると、再びBitLocker回復キーを求められる無限ループに陥ってしまいました。

Geminiの解説によると、BIOS初期化時に、Intel環境でのセキュリティの門番である「PTT(TPM 2.0相当)」機能がオフになってしまっていたのが原因でした。これがオフのままだと暗号鍵をハードウェアに格納できないため、起動するたびにロックがかかる状態になります。
□ 裏蓋の装着時の対応
仮止めだった裏蓋をしっかりと嵌め、10箇所のネジを締めて「これでついに全作業が完了した!」と確信して電源を入れました。すると、またしても目の前に青いBitLockerの回復画面が出現しました。「感動!!」の直後だっただけに、これには本当に心が折れそうになりました。
しかしこれもGeminiからの助言通り、再度48桁の回復キーを入力して一度Windowsを立ち上げ、現在の物理状態を今後の「安全な基準」としてOSに覚え込ませるために「デバイスの暗号化」の設定を更新(再構築)しました。Dell Inspiron 13 7373 は、Windows 11 Home Editionだったため、以下の手順で上書きを行いました。
- 【デバイス暗号化の更新手順】
- Windows設定の「プライバシーとセキュリティ」から「デバイスの暗号化設定」を開く。
- 「デバイスの暗号化」のスイッチを一度「オフ」にする。
- ドライブの暗号化解除(復号化)プロセスが完全に終わるまで待つ。
- 完全にオフになったことを確認した後、再度スイッチを「オン」に戻して構成情報を上書きする。
- Windows設定の「プライバシーとセキュリティ」から「デバイスの暗号化設定」を開く。
なお、オフにした直後は一時的に設定メニュー自体が消えてしまったり、すぐにオンに戻せなかったりする挙動を見せましたが、システムがバックグラウンドでセキュリティ構成を再構築しているためとのことで、PCを再起動してしばらく時間を置くことで無事にオン(暗号化状態)に戻すことができました。
Geminiの解説によると、Dellの一部のノートパソコンには裏蓋の開閉(シャーシ侵入)を検知する物理センサーが備わっており、最後にしっかり蓋を締めた挙動そのものが、システム側に再び「不正な構成変更」とみなされてロックが発動したのが原因でした。
【感想・まとめ】
驚くほどあっさりと終わった前回の交換作業とは異なり、今回は予期せぬトラブルシューティングの連続となりました。
最初の放電スイッチが引き金となり、BIOS初期化、起動パスの喪失、BitLockerの連続警戒と、まるで見事なドミノ倒しのようにトラブルが連鎖しましたが、Geminiに完全におんぶにだっこ状態でサポートしてもらい無事に生還できました。
ノートPCのバッテリーや内部部品を交換する際は、作業前に必ず「完全なシャットダウン(Shiftキーを押しながらシャットダウンをクリック)」を徹底し、マザーボードへの通電を完全に遮断してから作業を開始することが極めて大切ですね。何はともあれ無事に直って本当によかったです。愛着のあるこのPC(Dell Inspiron 13 7373)とは、まだまだ長く付き合っていこうと思います。
【PC遍歴と関連記事】
2009年からDellのノートPCを愛用しています。
- Dell Inspiron 13 7373(2021年3月~)
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